労働者派遣を行う派遣会社の内、「一般労働者派遣事業」を行う者は、厚生労働大臣の許可を受けなければなりません。一般労働者派遣事業というものは、登録したスタッフを派遣先との契約中に限って雇用契約を結ぶ登録型派遣を行っている派遣会社のことです。これに対して、派遣先との派遣契約がない期間も常に派遣会社がスタッフを雇用している「特定労働者派遣」のみを行っている派遣会社は、厚生労働大臣の許可を受ける必要はありませんが、厚生労働省に届出をしなくてはなりません。また、登録型派遣と特定労働者派遣の両方を行っている派遣会社は、一般労働者派遣事業を行う者として許可をとらなくてはなりません。特定労働者派遣のみを行っている派遣会社はそれほど多くなく、名前の知られている大手の派遣会社やインターネット上で登録者を募っている派遣会社は、ほとんどが一般労働者派遣事業者だと言って良いでしょう。一般労働者派遣事業者として厚生労働大臣の許可を受けた、または特定労働者派遣事業者として厚生労働省に届出を出した派遣会社は、それぞれの派遣事業者としての許可番号と届出(認可)番号を付与されます。業務内容や働く場所、勤務時間、残業時間などに契約内容と全く違う点があれば、派遣会社の担当者に確認してください。派遣先の人間関係や円滑な業務遂行のためには、多少は多めに見ることが必要かもしれませんが、契約内容が根本的に違っている場合は明らかな契約違反ですから、是正してもらうのが妥当です。
派遣会社というのはどのようにして会社を運営しているのかというと、派遣社員として働いてくれる社員を募集します。そして一方派遣社員を必用としてる企業などから依頼が来た場合には派遣社員を派遣させてお金をもらいます。そのお金の中から派遣社員の給料を引いた中間マージンが派遣会社の儲けになるわけです。だから派遣社員一人に来てもらうために企業が支払っている金額というのは実際に社員がもらっている給料よりも多いのです。
派遣会社の見積もりは一般的にシンプルなものになっていると思います。派遣先に提示する見積書には基本的な契約条件(就労場所、就労期間、就労時間、業務内容、等)を記載し、最後に「時間単価」が記入してあります。派遣会社によって、取り扱いが違うのが「交通費」です。交通費の請求には2つのタイプがあります。特記事項として『交通費は別途、実費を請求します』として記載しているケースと、時給単価の脇に(交通費を含む)として記載しているケースがあります。交通費には消費税がかかりませんので、(交通費を含む)というのは税務上おかしい?、とは思います。
派遣には2つの種類があり、それぞれ雇用形態が異なります。一つは、派遣会社に登録をし、仕事があるときだけ派遣会社から給料を貰える登録型派遣。そして、もう一つは、派遣会社に就職をし、仕事場はその派遣会社と取引を行ってる企業に派遣されていく定常型派遣です。登録型派遣は、契約期間が定められているため、契約終了となると、別の派遣会社からの仕事の紹介を受けるか、同じ派遣会社から紹介を受けて仕事をするようになるため、とても不安定だと言えます。
我が国の非正規雇用は多様な働き方を求める労働者側と人件費の変動費化を進めたい産業界側とのニーズが一致したことにより、バブル経済崩壊以降急速に拡大しました。雇用者全体に占める非正規雇用者比率は1986年には16%だったのが、2008年には34%までに上昇しました。非正規雇用者の中には契約社員・嘱託、パート・アルバイト、とともに派遣社員が含まれています。同年の派遣社員の数は約140万人であり、非正規雇用者の8%を占めます。
派遣会社が現れる前の我が国では「職業安定法」によって派遣は禁止されていました。職業安定法は、戦争直後の1947年に施行されました。当時の立法趣旨は、「労働者供給事業が中間搾取を行い、労働者に不当な圧力を加える例が少なくないことにかんがみ、労働の民主化の精神から全面的にこれを禁止しようとする」とされています。すなわち、第三者が労働者と職業とのマッチングの過程に介入して労働を強制したり、賃金を搾取するなどの行為を排除することが目的です。しかしながら、1980年代に入ると経済活動の変化に伴い、従来の法律の下では、労働に関する多様なニーズに応えた適切な労働力の供給の確保が難しくなるという問題が発生しました。